今回は、ジム・クレイマーのジム・クレイマーの株式投資大作戦から学んだ大底の見極め方について、まとめていきたいと思います。
ジム・クレイマーの経歴
1955年生まれ。
1977年にハーバード大学を卒業する。
1984年ハーバード法科大学院を卒業する。
その後、ゴールドマン・サックスに入社し、トレーダーとしてのキャリアをスタートする。
1987年に独立し、ヘッジファンド「Cramer Berkowitz」を設立する。
1990年代後半から、ローエンス・クドロウと共に「America Now」および「Kudlow & Cramer」で司会を務める。
2005年〜『Mad Money』でホストを務める。
「メガボトム」は最高の贈り物
メガボトムでは、実体はしっかりしているのに、恐怖心がもたらす売り一色の相場が理屈では説明できないような安値が出現します。売りが売りを呼ぶ相場のことです。
ジム・クレイマーが経験した4つのメガボトムは、
1987年:ブラックマンデー
1990年:第一次イラク戦争
1996年:ロングターム・キャピタル破綻
2002年〜2003年:ITバブル崩壊
であったと振り返っています。

私の好みは古典的な「底値」買いだ。
アナリストが底だといったり、チャートが200日移動平均を下回ったから買いだというのは間違っていると説きます。
ジム・クレイマーが大底の指標として見ているものをまとめていきます。
市場センチメントの逆転指標

市場の苦痛の度合いを見抜け!
ニューヨーク・タイムズ指標
メガボトムでは、市場の悲鳴がニューヨーク・タイムズの第一面を飾ります。

インベスターズ・インテリジェンス指標
インベスターズ・インテリジェンス指標は、プロのファンドマネージャーを対象にインベスターズインテリジェンス社が定期的に行ってきたサーベイ結果を示しています。
これらのファンドマネージャーが「楽観」と答えるのは、現状を持続する方が都合が良いためです。
ブル・ベア比率でベアが圧倒的割合を占めるか、ベアが60%以上になっていれば、底が近いとしています。
↑のページから、無料でブルの割合を参照することができます。
また、オニールで有名なインベスターズ・ビジネス・ダイリー紙にも有料でありますが、センチメント指標を参照することが出来ます。
株式投信の解約率の上昇
資金流失が少なくとも2ヶ月連続で起こらない限り、メガボトムは起こらないとしています。
VIX指標
プットやコールのさまざまな比率で定義される不安の程度を総合化した指標で市場がパニックにあるかを表します。

さまざまなサイトで参照できますが、Investing.comが見やすくて好きです。
ジム・クレイマーによると、過去のメガボトムのいずれもこの指標が40を越えていたそうです。
30以下の場合は見せかけのボトムにすぎず、40を上回る状態が三週続いた頃が最高の買値としています。
需給のアンバランスを映すオシレータ
ヘレネ・マイスラーさんが測定した買い越しー売り越し比率を見ます。

ヘレネ・マイスラーさんの、テクニカル分析はとても勉強になるので、おすすめです。
売りの深さを表す降伏指標

「加速的な売りラッシュ」を見つけろ
新安値銘柄の続出
メガボトムでは、新高値をつけた銘柄に比べて新安値をつけた銘柄が極端に多くなります。
強制処分による売り圧力
証券会社の追証決済はその日の午後1時半から午後2時の間に起こります。
出来高が急増する売りのクライマックス
加速的売りラッシュでは、機関投資家の処分売りにより、出来高の急増を伴います。
新規発行サイクルの底入れ
メガボトムでは、株式の新規発行額が減少します。
新規発行株が値崩れを起こさなくなるまで、待つことが大事です。
オーダー・インバランス現象の点滅
「売買一時停止に伴う需給不均衡」が起きます。
買いチャンスをダメ押しするカタリスト指標
意表を突く連銀の行動
事態収拾のためFRBが行動し、それがサプライズとなる場合があります。
「絶妙の瞬間」を予告
上げ相場に向かうための最後の起爆剤となるニュースが発生する場合があります。
底入れに先行する銀行株指数(BKX)
$BKXが底に先行する事が多いです。あくまで補助的に用いるのが良いとされています。

大底を少しはずしても遅すぎる事はない
個別銘柄の大底のチェックリスト

個別株は株価が0になる可能性がある。負債には注意しろ。
相次ぐアナリストの投資推奨引き下げ
ウォール街の支持を失った状態が底入れの古典的な条件です。
悪材料に反応しなくなる株価
潜在的な売り手がいなくなることで、悪材料に反応しなくなります。
インサイダーによる大規模な買い

インサイダーが買う理由は値上がり益狙いしかない
株価下落を仕掛ける悪い噂
どんな時も株価の下落を歓迎するヘッジファンドが暗躍して噂を流しています。
悪い噂が流れても株価が下落をしなくなれば、株価形成の主導権が弱気の投資家から強気の投資家の手に移ることになります。
巨大ファンドの大々的な銘柄入れ替え
巨大なマクロファンドが、金融緩和や金融引き締めを予測して資金を動かします。
それに伴い、テック株と伝統的な株で資金の入れ替えが起こります。
「損だし」に伴う売りラッシュ
機関投資家の損だしは、10月の3〜4週に出ることが多いので、底になりやすいです。